慶應義塾大学 予防医療センター

ご挨拶

新たな予防医療・ウェルネスサービスの社会実装と、産学協働の推進力となる人材の育成を目指し、2023年11月に慶應義塾大学予防医療センターが、信濃町から麻布台ヒルズに拡張・移転しました。

慶應義塾大学初代医学部長・病院長である北里柴三郎先生は、「摂生は本にして治療は末なり」と予防医学を重視しました。私たちが目指す予防医療とは、「病気を早期に発見して防ぐ」という防御だけではなく、「健康な状態で長生きできるように、総合的な健康増進を行う」という積極的な医療です。医師や看護師などの医療スタッフと十分に対話し、適切な検査を受けて頂くことにより、自分自身を知って頂くことから予防医療は始まります。将来起こりやすい病気を、発症前の未病の状態で診断・予測し、予見的な介入を行う医療は「先制医療」と呼ばれており、「先制医療」による積極的な攻めの医療へのシフトを図っていきたいと思います。超高齢社会における健康寿命の延伸において最も重要である、身体や心・認知のフレイルなどの、運動機能障害や認知症の早期発見につながる検査も積極的に取り入れます。

Modern Urban Village- Green and Wellnessは、「麻布台ヒルズ」のコンセプトであり、あらゆる世代の人々が健康で生き生きと暮らせる街を目指しています。居住者や、オフィスで働く従業員の健康管理プログラムの開発などにもぜひ取り組みたいと考えています。

予防医療センターの医師は、常勤・非常勤を併せて約60人。男女を問わず、育児中で時短勤務の医師でも、生き生きと働くことができるモデルケースを作っていきたいと思います。これからもご指導のほどよろしくお願い致します。

慶應義塾大学 予防医療センター長

高石官均Hiromasa Takaishi