コンセプト
一人ひとりの人生と
共に歩む医療を。
人生100年時代、これからの社会で求められるのは、
すべての人がいつまでも健康で、充実した豊かな毎日を過ごせることです。
私たち慶應義塾大学予防医療センターは、その実現を押し進めるイノベーション拠点。
最新の知見と技術で「健康寿命の延伸」を追求します。
慶應義塾大学病院は、これまで高度で先進的な医療を推進してきました。
その取り組みを広げ、
「予防医療」という次なる可能性を切り拓いていくのが当センターです。
健康と病気は本来、明確に分けられるものではありません。
人の体はそのはざまで常に揺らいでおり、生活習慣などの影響で変化し続けています。
私たちはこの「はざま」の段階で体に起きている変化をいち早く察知し、
不調が病気へと進む前にケアすることで健康な状態を維持します。
大学病院ならではの最新の設備と卓越した診断精度の人間ドックで
疾患のリスクを早期発見し、
問題があれば速やかに慶應義塾大学病院で治療を受けることができます。
また加齢などによって持病を抱えた場合も、
専門的な医療とサポートで病状をコントロールしながら、
豊かにお過ごしいただけるよう長期にわたって支えていきます。
予防医療とは、いわば、一生を守る医療です。
当センターでは高度な専門スキルを持つ医療チームが一丸となり、
受診者ご本人と共に健やかな人生をサポートしていきます。
一人ひとりすべて違う価値観を尊重し、不安や希望に寄り添いながら、
それぞれのライフスタイルに応じて生活習慣などを改善するアドバイスをします。
次世代の予防医療サービスを提供することで、
誰もが生涯にわたってウェルネス、ウェルビーイングを実現できる社会を担っていきます。
医師からのご挨拶
慶應義塾大学病院 病院長
松本守雄
超高齢社会の日本において「平均寿命」と「健康寿命」との差(男性が8.73歳差、女性が12.06歳差*1)は、一般的に「医療・介護を必要とする期間」とされ、その差を縮めることが望まれています。そのためには、生活習慣病や慢性疾患の予防・早期発見が効果的であり、予防医療に大きな期待が寄せられています。慶應義塾大学病院では、1920年の開院当初より予防医療を慶應医学の原点とし、その必要性を説くとともに、臨床・研究に取り組んできました。そして、2012年8月には予防医療センターを立ち上げ、日々健康寿命の延伸に努めております。開院以来受診者の方々から高い評価をいただき、予約が取りにくい状況が続いておりましたが、この度、麻布台ヒルズに拡張移転し「受診枠の増」を図ります。また「受診者ニーズに対応した検診プログラムの更新」、「最新機器の導入」などを行い、さらにみなさまの「健康」に寄り添ってまいります。
慶應義塾大学 予防医療センター長
高石官均
「健康」という言葉は、福澤諭吉の師である緒方洪庵が創出した言葉で、福澤がよく用いたことから広く知られるようになったと言われています。当時は「十全健康」「帯患健康」といった四字熟語でも使用されていました。「十全健康」とは全く悪い所がない完全に健康な状態を指し、「帯患健康」とは多少病気があっても生活には支障がない状態を指しています。現代の「健康」の概念は“十全健康”に近いですが、健康状態は年代によって変化し、現実的には多くの方が加齢による身体機能の衰えや病気を抱えた「帯患健康」の状態で生きることになります。予防医療センターでは、最新機器による人間ドックを行うだけではなく、健康状態把握のための問診、きめ細かな結果説明、事後の健康相談、有所見時における慶應義塾大学病院への橋渡しなど、「十全健康」な方はもちろんのこと、お一人おひとりの「帯患健康」状態に合わせたパーソナライズド・ドックを提供いたします。